宗信寺かわら版

ここは宗信寺からのご連絡やご報告、また、お寺とご縁ある方々にご登場いただく情報コーナーです。

コーナー
宗信寺の檀家さんや信者さんをご紹介させて頂きます。



節分と立春
暖冬と言われる中、新年を迎えました平成28年。早いものであっという間に1月が終わり2月に入りました。2月といえば節分、そして立春という大きな節目がまずやって参ります。最近では"恵方巻き"という春の節分にその年の十干による恵方(吉方位)を向いて太巻き寿司を食べるという関西の風習が全国的に浸透してきました。節分の行事として豆まき同様、こちらも多くの方に親しまれるようになりましたね。ちなみに今年の十干による恵方とは丙(ひのえ)の方角となります。具体的に申しますと真南から東方に7.5度傾いたところから22.5度傾いたところまでの15度圏を指します。テレビなどで"今年の恵方は南南東!"などと紹介されていますが丙の実際の恵方とは始まりが本来より5度東側にずれさらに終わりも東側に12.5度もずれていることになります。恵方巻きを食べるときに意識するだけならまだしも、引越しや縁組ごとなどこの辺は皆さん本当の恵方について大いに気をつけなくてはいけませんね。もっとも全国的な節分の行事といえばやはり豆まきでしょう。ところで皆さん、この豆まきの意味、しきたりをご存知ですか?そもそも節分とは季節を分けるという意味ですから立春・立夏・立秋・立冬の年4回の季節の始まりの前日がすべて"節分"な訳です。しかし、立春は旧暦の正月でありよって立春前の節分は大晦日に当たることから室町時代あたりより節分といえばこの立春前を指すようになりました。そしてこの節分に行われる豆まきは宮中行事の追儺(ついな)と呼ばれる悪鬼・疫癘などを追い払う行事と社寺で邪気を祓うために節分に行っていた豆打ちの儀式が融合したものと言われています。一般に"鬼は外!福は内!"と声を上げながら家の内外に豆を撒くわけですがここでいう鬼とは「陰・オン」つまり目には見えない邪気のことです。そして鬼は闇夜にやって来ると考えられていたことから豆まきは夜に行います。 そして玄関を開けて家の中から外に向かって"鬼は外!"と2〜3回豆をまき、今度は玄関を閉めて家の中に向かって"福は内!"とこれまた2〜3回豆をまきます。また豆まきには必ず炒り豆を使いできるだけ家族揃って行います。さらに豆をまいた後は自分の数え年の数だけ豆を食べます。これが節分・豆まきの正しい作法です。

そして節分といえばもうひとつ忘れてはならないしきたりがあります。それはいわしと柊(ひいらぎ)です。ふたつを合わせて"柊鰯"と言われています。鰯の語源は「弱し・卑し」にあり、鰯はそれらが持つ「陰の気」の象徴とされることから鰯を用いることで"陰の気を消す"ということにつながります。また焼いた鰯と古来より魔除けに用いられる柊を玄関先に飾ることで鬼の嫌いな"くさいもの・とがったもの"を備えて邪気を追い払うとされたのがこの風習の始まりとされています。ところでこの柊鰯はいつ玄関先から外せばいいのかという点が気になりますね。この辺りはかなり地域差があるようです。節分の翌日という地域もあれば邪気が祓われるまでという地域、さらには翌年の節分までなどと様々です。ちなみに私が幼かった頃、実家では1年間玄関先に備えられていた記憶があります。目的は魔除け・邪気払いですから。いずれにせよ、古来から日本人が陰を滅して陽を生活に取り入れて家族の無病息災・家内安全を祈り尊んできたことがよくわかるのがこの節分という行事ですね。こうした精神は日本人としてこれからも大切に守っていきたいものです。

さて次に今年の旧暦の暦を用いまして本年の世相などのお話をしたいと思います。今年、十干では「丙」、十二支は「申」、つまり干支は「丙申」という組み合わせの1年となります。この60年に1度巡ってくる組み合わせの意味を紐解いて今年の傾向を見ていきたいと思います。まず「丙」は十干では3番目に位置することから形が形成される、つまり"明らかになる"ということがその最大の特徴としてあげられます。今年に入り、新年早々、サウジアラビアとイランが国交を断裂するという両国間の不仲が明らかとなる衝撃的なニュースが飛び込んできました。また国民的アイドルグループSMAPメンバー不仲が明らかになって解散騒動となり、人気タレントベッキーと人気ロックバンドの川谷絵音さんとの不倫関係が明らかとなりお茶の間を賑わせています。政界でも甘利元経済再生相が建設会社からの賄賂問題が明らかとなり辞任に追い込まれました。さらには数年前より噂のあった元プロ野球選手の清原和博容疑者の覚せい剤所持が明らかとなり逮捕というショッキングなニュースも飛び込んできました。今年は衆参ダブル選挙も予想されますがここでは国民の意思が明らかになることでしょう。こうした実例にとどまらず今年は国の内外で、また私たちの身の回りで様々なことが明らかにされていくということが例年以上に多く起こる年となることが予想されます。次に十二支の「申」は"呻く(うめく)"の意味を持ちます。例えば果実がだんだんと大きくなり成熟して固まっていく状態を意味します。ただし完熟にまでは至らないその中途の段階です。"すくすくと真っ直ぐに伸びる"という意味も持ちます。ただこれは良いことに限られたことではなく、つまり良いことも悪いこともそれぞれが進み双方の新たな勢力・動きが活発化し形になっていくという暗示につながります。例えば円安傾向の恩恵もあり、昨年は日本の農産物の輸出額が7000億円を超えましたがこうした傾向がさらに勢いを増し、政府の目標値である1兆円に向かって躍進する年になることが予想されます。かたや、ここ数年シリアなどを拠点として世界中でテロ行為を繰り返しているIS(イスラミック・ステイツ)のようなテロ組織の活動も一層活発化し勢いを増してくるということが懸念されます。ところで前回の丙申の年であった1956(昭和31)年とはどのような年だったのでしょうか。経済は「神武景気」と言われた"爆発的好景気"の真っただ中にあり1954年に始まる日本の高度成長期のまさに過渡期にありました。戦前の経済水準を超えるまでに日本の国力は回復し、"もはや戦後ではない!"という言葉が流行語となりました。日本は国連に加盟し、日ソ共同宣言がなされ横浜・名古屋・京都・大阪・神戸が政令指定都市になりました。俳優の故石原裕次郎デビュー作の「太陽の季節」が公開され、戦後の若者像が明確になりました。また海外ではモロッコ・チュニジアがフランスから独立、スーダンがイギリスから独立しました。このように日本国内外で様々なことが明らかになる、明確になり、進展する・・・そんな1年でした。

以上のことから今年は「何かが明らかになっていく」、「実の成熟が進んで行く」ということがキーワードとなるでしょう。つまり、継続してきたことが形になっていく、評価されなかったことが評価されるようになる、気づかなかったことに気づく、こうしたことがより顕著となるということです。そこから今年は「静」ではなく「動」、すなわち待っているのではなく積極的に行動することが吉となるでしょう。しかし、手当たり次第ただがむしゃらに積極的に行動すればいいというわけではありません。肝心なのは"何を目標にしているか?"ということです。自身の目指していること、目標を明確にし、そこに向かって努力を重ねていくことが大切なのです。とにかく今年は頑張った人の努力が形になっていく年です。また多事多端で一つの変革期となる年ともいうことができます。如何に時代の流れを見極めて目先のことにとらわれず、将来を見通して臨機応変、正しい判断と責任ある行動が求められています。景気は回復傾向の途にあります。しかしだからと言って決して有頂天になるようなことがあってはなりません。前年から本年にかけては陰から陽に転じ繁茂し、すくすくと成長していく運気でそれは今年夏頃より顕著になることが予見されます。

以上、暦の上から本年平成28年の世相を眺めてみました。今年の傾向をよく理解して、その特徴をより良く活かし、皆さんの今年1年が、そして未来がより良きものとなりますことを心より御祈念申し上げます。
合掌

第5回・新1年生応援プロジェクト
第38回・宗信寺被災地支援活動

合掌
今年も宮城県女川町で今春小学校に御入学されるお子さん全員及び女川町 清水地区仮設住宅等に居住でこの春中学・高校へ進学されるお子さんたちを応援すべく2月の支援活動としまして入学時に必要な物品をお贈りする 「第5回・新1年生応援プロジェクト」2月18日に実施いたします。皆様からの心温かいご支援をお寄せ頂けます様、心よりお願い申し上げます。

再拝

宗信寺支援隊 主宰 宗信寺 住職 岡 貞潤

☆支援詳細(対象学生数:新小学生38名・新中学生・新高校生各20名)
※人数は平成27年1月現在のものです。若干の変動の可能性があります

 ☆支援方法
  @義援金による支援(下記口座に御振り込み・または現金書留にてご送金)
  ○ゆうちょ銀行 記号10210 番号51350321 宗教法人 宗信寺
  ○三菱東京UFJ銀行 店番133 表参道支店 普通0898031
  宗教法人 宗信寺 代表役員 岡 貞潤
  〒259-1201 神奈川県平塚市南金目2336 宗信寺 宛

  A物品による支援※Aの方法でご支援される場合には事前にご意向をお知らせください。
  支援対象の御子様や保護者様よりご連絡頂いた必要な品物のリストの中から御準備頂ける物品を
  お選び頂きご提供頂きます。
  お問い合わせ・ご連絡先:電話 0463-59-7235 宗信寺 
                            E-mail myoho@soushinji.com